不調や痛みは克服しない!

人間が45年目にもなってくると、いや歳に関係なく、「毎日完全に元気でパーフェクト!!」とかいう人はすごく少ないです。

ボイトレの方のレッスンの前は必ず今日の調子を伺っていますが、ほとんどの人が小さな不調を訴えます。

ちょっと風邪っぽいとか寝不足の人もいるでしょう。
私の場合鼻炎と慢性上咽頭炎があるので鼻水が喉の方に落ちてくる不快感はしょっちゅう。

喘息気味だなと息苦しさを覚える日もあれば
2日前の筋トレの筋肉痛が残ってる時もある。

月のめぐりで身体が重い時もあるし、
お肌がいつもよりカサカサしてるって話をしてくる人もいます。

自覚してるってのは良いことです。
ある程度慢性的な不調になってる人も多く、
対処方法がわかっていて実践してる人もたくさんいます。


私自身、鼻うがいや喉ケアを集中したり
喘息の吸入を少しふやしたり
鍼を打ちに行ったり、入念なストレッチをしたりします。


でもね、それでもダメな時はダメなんです。

何やってもダメな時はダメ。

もちろん適切な対処は行う必要がある。
正しい情報を入手し(ここ大事)運動習慣や姿勢チェック、漢方や食生活のみなおしなど、
体質改善を含めた本質的な対応をすることはマストofマスト。

でもそれをやってもダメなもんはダメってときがある。

そんな時どうするのでしょう?


色々努力をしてその上でも出てくる不調や痛みがあるなら、
それに抗わずに、いったん引き取る、受け止めることです。

言い方を変えると、「付き合い方を覚えていく」ということ。この感覚がとても大切です。

なぜ受け止めなければいけないのか?

それは抗い続けていくと心が疲弊するからです。


「なんでじぶんばっかり・・・」
「こんなに頑張ってるのに・・」
「なぜ何もかもが無駄になる・・」

そうやって治らない喘息にフォーカスし続けて
毎日泣きたくなるような気持ちを持って送っていました、私。

ライブの前に毎回喉をやられる生徒さんの心の悲鳴も何度もきいてきました。

もう十分やれること、やってませんか?
すでにたくさん頑張ってるでしょう。

そんなに努力して

あれもこれもやっていって試行錯誤してそれが誤った情報ではなく適切な対応であるにもかかわらず
変わらず小さな不調をずっと抱えている・・・

これ、仕方ないんです。
どうにもならないもの、
もしくはどうにもできない時期は確実にあります。
でもいつか出口は何かしら見えてくる。

成人喘息を患い音楽のキャリアを投げ捨てたあと
メンタルヘルスや心理学の勉強をして
こう考えるようになったんですけど、

3年前に兄が癌で亡くなったのを機に、この感覚は強くなりました。

色々情報を入手して厳選して勉強を
重ねて行ってわかったことは、

どんなに健康的な生活を送ろうとも癌になる人はなるんです。

どうやってもなるもんはなるから
必要な健康管理はしっかり行った上で
癌や大きな病気になったときに
少しでも冷静な判断をしてのりこえていく
心の土壌を築き上げておくことが何より大事。

これが行き着いた結論でした。

(繰り返しますがだからといって何もしないわけではないですよ)

じゃあまず最初どうするのか。

まず今やっている対応にズレがないか
間違いがないかを確認してください。

その上でまだやれることがあるならやってみてください。

ネットに出てる情報は不確かなもの
また、一人の経験談にすぎません。
(この私の話も然りです。)

一つのことに盲信せずにいくつかトライしてみること、そして自分の変化をしっかり観察すること。


また、いくら正しいと言われているものでも合う合わないと言うのもあります。

ダイエットと健康のために
水を1日2リットル以上飲み続けていた音楽仲間。

なかなか体重が変わらない上少し調子が優れないところ
「あなた浮腫みやすい体質だからそんないらないよ、食べ物にも水分はあるし」
と漢方医に言われて、水分摂取を半分にしたらスルッと痩せた話もあります。


また、食事や健康管理は大事ですが薬や化学治療を毛嫌いする人も見直してみてもいいかもしれません。

私の喘息も最初薬が効かずに諦めましたが、
今はステロイド吸入剤と私専用漢方を続けることで劇的に改善しました。

アトピーが試行錯誤した末ステロイドで治った人もよく知ってます。

もちろんこれらも全て一例。あなたに合うかはわからない。

専門家や医者に相談をして、
まだできることがありそうならぜひやってみてくなさい。

こう考えるとある程度時間がかかる作業だよね。
でも焦らないでやってみてください。
長い付き合いだと思ってね。

その上で、もうやれることはやったなら、
「これだけのことをやっても治らないなら大事な自分の相棒のように付き合おう」
と思考を転換させていくこと。とても大事です。

その痛みや不調にフォーカスし続けると余計気になってくるし、
治らないことがまた新しいストレスになってしまいますからね。

少しずつでいいんです。

「まあ、しょうがないよね」という前向きな諦め、とも言えるかもしれません。

そうやって受け入れていくうちに
だんだん気持ちだけは楽になってくる。

それだけでもすごく大きい。
そのうち症状も気長な手当てが
効いて楽になることが多いです。

つらい慢性疾患が個性だとかなんだとかは全く思いませんが、受け止めて共存するべき時期もあります。

克服しようと抗うことなく、できることをやりつくしたと思ったら、「長く付き合って行こう!」と。

少しでも楽になることを祈ります。

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